理念・運営方針

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理事長のメッセージ

ご挨拶

あおば福祉会で理事長の役をいただいている島本禎子と申します。

若い頃、福祉分野とは無縁で過ごしてきた私ですが、あおば福祉会との出会いを統合失調症の娘の存在抜きには語れません。
娘がいたからこそ繋がって今日があると感じています。

35年ほど前、娘は高校入学して間もなく登校不可能に陥りました。
今考えるとその時が、家族としての大きな方向転換を迫られた最初でした。
精神の病をわがこととして初めて知る苦しさ、悲しさ。
体験する孤独と果てしない不安。

当時見えていた精神科医療と地域社会でも正直言って希望を抱けないことばかりが続きました。
それまでの地方都市を去り、都内・杉並区の住民になったのも自然の流れだったのかもしれません。
私自身が杉並家族会に出会うことができましたし、娘は親切な保健師さんの紹介であおば作業所への入所が叶いました。

その頃からもう30年近くの年月が過ぎ、世の福祉制度も多くの変化を遂げ、種々の法整備が成され障害者権利条約も批准されました。
40年前に杉並家族会から誕生したあおば福祉会も、へそ緒でつながっていた母体から自立して、今や3事業所とケアセンター、グループホームを構える大所帯の成人になっています。

みなさまへのご挨拶に際して、あおば福祉会が設立当時の目的趣旨にも違わず、現在も一同が誠意をもって活動に専念していることをお伝えさせていただきます。

私自身は娘の「あおばの職員は私たちといっぱい時間を過ごしているから、病院の医師よりも色んなことを知ってくれている」という嬉しい通所の感想を思い出します。
私自身が福祉会に導びかれる原点となった、とも言えるほどの言葉でした。

あおば福祉会は病を抱えて人生を歩んでいる当事者のみなさんに、安心して通える時間と場の提供をすることが基本だと思います。
住み慣れた地域で自分なりの生活リズムを保ち笑顔で過ごせる日々が続くことを切望します。

同時にそこでの職員一人ひとりには、仕事を通して成長を続ける時であり、人との貴重な出会いの場にもなっていることを忘れてはならないと思います。

私たち人間は無意識にのうちに互いに影響し合って生きています。
職員と利用者、支援しているはずが支援されている場合もよくあることです。
両者が好ましい関係性の中で切磋琢磨し歩む姿が福祉会の明日の力になっていくことを願って止みません。

特定非営利活動法人あおば福祉会
理事長 島本禎子

あおば福祉会の活動理念

■あおば福祉会の目指すもの

  • 1:精神障害者が地域で安心して暮らせていけること
  • 2:利用者が、通所してその日を楽しく過ごせること
  • 3:職員が、日々、利用者と共に有意義な時間を過ごせること
  • 4:利用者、職員の安全と健康を大切にすること
  • 5:地域の人々に精神障害者についての理解と協力を広げること